準優勝後の延岡学園 1

宮崎の高校野球名勝負名チームの記録

山口県出身の藤谷勇介投手が延岡学園に入学した

2013年に夏の高校野球大会で延岡学園が優勝してから、延岡学園の重本監督は全国的にも顔が知れ渡るようになり、県外から有力な選手がチラホラ重本監督が率いる延岡学園の門をたたくようになりました。

2015年には新入生に、山口県の中学軟式野球でMAX140kmの剛速球投手として名を轟かせた藤谷勇介投手が重本監督を慕って延岡学園の門をたたきました。藤谷投手は直ぐに監督から目をかけられて公式戦のマウンドに起用されるようになりました。

藤谷投手は体格が良く、長身で腕が長く、フォームが美しくてスピンのある切れのあるボールが投げられる好投手です。3年生が引退した後は、エースとして延岡学園を引っ張っていたが、2年の時の夏は注目の山本投手と投げ合って、都城高校の前に姿を消しました。

その後の秋季大会で県ベスト4まで進み、鵬翔高校にあと一歩のところで敗退して、選抜出場を逃し、翌年になってから、打者としてもチームを引っ張っている山田選手がサイドスローの投手として力をつけてきて、相手によっては、山田投手のほうが、打ちづらくて厄介な投手のような印象でした。

3年次の夏は宮崎学園の源投手と当たって、藤谷投手が先発しましたが、序盤はナインが緊張したような状態で試合が始まって、先制を許して、途中で山田投手に交代して、最後まで相手の打線を抑えていました。試合は源投手のスピードボールが良く走っていて、しり上がりに調子を上げて、実力が有る延岡学園の打線を抑えて、宮崎学園が勝利しました。

結果的に藤谷投手が率いた延岡学園は甲子園に出場することができませんでしたが、重要な試合で敗れたのは、いずれも好投手で、藤谷投手にとっては何かの試練だったと思われます。

最近はスピードガンの球速が重視されるような時代で、平均球速が130km台の本格派の右投手はプロなどの上の世界では評価されにくくなっていますが、投手らしい堂々たる体格と切れのあるボールを投げられる能力を持っているので、将来的に開花する可能性は高い人だと思います

延岡学園はロッテで活躍した黒木知宏投手を輩出した高校で、黒木投手も、高校時代は130kmにも満たない球速の投手で、好投手の前に屈して敗退しましたが、プロに入って、球速が伸びて弱小球団のホープとして活躍した人なので、藤谷選手も同じ道を歩んでほしいと思います。

延岡学園の準優勝後に重本監督を慕って入部した藤谷勇介選手

有力な選手達が次々と延岡学園の門を叩いた

中学の軟式で全国制覇を果たした門川中のメンバーが入部した

2016年には延岡学園の新入生に、県の高校野球ファンにとって、びっくりするくらいの好選手が続々と入ってきました。前年の2015年に中学軟式野球で春の全国大会と夏の全国大会の両方を優勝した門川中学校のレギュラーとして活躍した選手たちが、延岡学園に進学するらしいということが、ネットの掲示板に書き込まれ、その後も凄いうわさが絶えず書き込まれていきました

2015年の春と夏の全国大会で優勝を果たした門川中学校の選手達

硬式からも精鋭が入部した

中学生のボーイズリーグで全国大会までいって、野茂ジャパンに選出されて活躍した、都城出身の野手が延岡学園に行くことになり、福岡県からは、中学のやり投げの全国大会で優勝した経験があり、物凄く肩が強くて、足が速い選手が加入することが決まり、県内からは、少年野球チームの監督の孫で、幼いころから英才教育を受けて周囲からも評価されているキャッチャーや、延岡のボーイズの大会で優秀選手にも選ばれたことがある投手など伝えられる情報を聞くだけでも、そうそうたるメンバーが延岡学園の門をたたきました。

新学期が始まってからも、延岡学園のメンバーが凄いメンツであるという噂が絶えなくて、韓国からも強豪中学で鳴らした、体格のいい左腕が入ってきて、入部はしたもののしばらくして退部しました。県北のほうからも、長打力に優れた選手が数多く加入しました。

中学の軟式でプレーしていた選手は高校ではボールに適応するのに時間がかかり、硬式上がりよりも不利であるというのは、高校野球界の常識になっていますが、門川中から入部してきたのは、その年の全国のタイトルをかっさらっていった選手で、やはり勝負勘や精神力や基礎的な技術力は、並の硬式上がりの選手よりも期待できるような印象を持ちました。

特にキャプテンだった選手は、軟式の日本代表にも選ばれて、キャプテンに指名されて、活躍した人です。これらの軟式のスター選手と、硬式で実績を積んだ選手たちが上手くまとまって、実力を蓄えて、一緒に甲子園を目指すようになれば、彼らが3年生になったときがとても楽しみだと感じました。

中学軟式野球で全日本代表のキャプテンに選出された椿原塁選手

夏の甲子園の県予選に1年生が3人メンバーに選出された

その年の夏の県予選に一年生が三人レギュラーに選出されて、緒戦の都城高校と対戦をしました。その時の都城高校の投手は、九州屈指の本格派右腕という評価を受けていた山本投手が先発のマウンドに立っていました。

都城高校の山本投手は、常時安定して140kmの後半のスピードボールを低めに投げられる上に、鋭い変化球も投げ分けていました。ゲームの展開は、都城が優位に進んでいきました。しかしところどころで延岡学園のスーパー1年生達が山本投手に牙を向いて、タイムリー2塁打を放って、合計3点を奪って山本投手を擁する都城高校に一矢を報いて試合が終わりました。

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