新しいチームメートが加わる
小学校を卒業して、春休みをえてから家から小学校へ向かう反対方向にある公立中学校へ入学しました。本中学校は、隣の地区の小学校を合わせた生徒が在籍する中学校です。
私はこの中学校の剣道部に入部しました。私の小学校の元チームメイトは、男の子1人と女の子1人が他の学校へ転出していき、残ったチームメイトの内、選手として活躍していた人達はみんなこの中学校の剣道部に在籍しました。隣の地区の小学校にも剣道クラブが有ったので、そのクラブに在籍していた人達も沢山中学校の剣道部に入部しました。
強かった3年生の世代
私たちの2つ上の世代の先輩達は人数が多く、小学校時代に剣道大会で沢山優勝を経験した、地元の剣道界では1目置かれているメンバーが集まってきていて、熊本県からも本中学校の良い噂を聞いたのか、熊本でバリバリ鍛えてきた長身で強い選手が転入してきて、この人達は中体連でどこまで勝ち進むのだろうか?と私たちに思わしむるだけのスター軍団でした。
私たち1年生も沢山部員がいて、先輩たちほどではないですが、剣道の稽古をたくさん積んだ良い選手が集まってきていました。3年生の夏の中体連が来る前は3年生の活動をサポートしたり一緒に練習したりすることが1年生の役割でした。
3年生は中学校に入ってからも、実力は衰えないどころかますます磨きがかかって、県内の中学剣道界ではおそらくトップに君臨していたと思われます。隣の地区の小学校から加入した選手達も力がある人が多くいて、小学校時代よりもさらにスケールが上がっていました。
中学校の剣道部の先生
当時剣道部の顧問を務めていたのは、30代の若い男の先生で、選手としてバリバリ活躍していたタイプの人ではないけれど、社交性や人間性がしっかりした人で、剣道に関する見識も優れたものを持っている人でした。
顧問の先生は、生徒達への面倒見がとても良くて、県外への遠征も良く連れて行ってもらっていました。3年生の先輩達は、中学校にいってからも優れた成績を収められていて、中体連の前の県中学生剣道選手権大会でも、他校を圧倒して優勝を果たしました。
中体連でもおそらく本命視されていたと思いますが、練習中に生徒会の活動を優先させて、練習に来れなかった人がいて先生は「しっかりみんなでまとまらないと今度の大会では勝てないよ」という旨のことをみんなを集めていって、中体連の本番を迎えました。
中体連は他の地区の中学校の体育館で行われ、3年生の先輩達は、団体戦の前に行われる個人戦を闘い、1位2位3位を全て自分達で独占して幸先のいいスタートを切りましたが団体戦では、相手校も食い下がってきて勝負は大将戦にもつれました。
大将戦では微妙な旗判定があって、相手に2本の旗が上がって、先生は審判に抗議をしたものの判定が覆ることが無くそのまま相手校にリードを許してリーグ戦で敗退してしまう波乱が起きてしまいました。どこまで勝ち進むのか大いに期待されていた先輩達でしたが、最後の試合はあっけない幕切れとなってしまいました。その時には、小学校時代の剣道の先生も観戦していました。
2年生のチームに交代する
その試合を最後に3年生の先輩達は引退されて、2年生と1年生がメインのチーム編成に変わり、私は何故か先生から気に入られて1年生の頃から先鋒として出さしてもらいました。私は身長は小柄で、身体能力は人並み程度で、剣道はもっぱら練習量で勝負するタイプの選手でした。
小学校の頃から、いい指導をたくさんもらって、質のいい稽古をたくさん積んでいたので大抵の相手とは互角以上の勝負をすることができていましたが、足腰の安定感が課題が多くて、1本を決め切る能力が弱くて、勝負に時間がかかるような選手でした。
1年生の頃から、相手に圧倒されることは少なくて、ある程度自分の剣道は通用していましたが、隣の地区にとても強い中学校が君臨していて、その学校を予選で倒さないかぎり県大会へはコマを進められない状態でした。私たちのチームは1年生が2人、3年生が3人というチーム編成で、圧倒的に強い選手はいなくて、全員で協力して相手と勝負するようなチームでした。
チームは熊本遠征に行ったときも、多くの強豪校が試合練習に集まってきていて、1日目の成績で良かった順番にA.B.C.D.E,Fの6つに分けられるがそのうちのCとかDあたりに振り分けらるくらいのチームでした。時には格上の相手に勝つことがあったり、大したことが無いチームに負けてしまうことのちらほら有り、課題がたくさん残っているようなチームでした。
私は1年生の頃は相手に圧倒された記憶があまりなくて、隣の地区の中学校の先鋒は明らかに自分より格上の選手で、基本的に相手に押されるような試合展開だったが、相手に食い下がって1本を取り返すこともできていて、完璧にやられたという記憶はあまり残っていません。
私は先鋒の割には攻撃力に乏しくて、相手と引き分ける割合が多めの選手でしたが全体的な勝率は安定して高かったと思います。このチームの最後の中体連では、リーグ予選でも強豪と激突したが快勝して、決勝リーグへコマを進めました。
決勝リーグでは、本命の中学校に実力の差を見せつけられて完敗して準優勝に終わりましたが、実力相応の結果は出せたと思います。
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