発表期間: 1984年11月20日 – 1995年6月5日
原作: 鳥山 明
掲載誌: 週刊少年ジャンプ
作風
ドラゴンボールは、週刊少年ジャンプが、過去最高の売り上げ記録を更新している時期に、最も読者から面白いと評価された、本格バトル漫画です。ドラゴンボールは、ギャグ漫画のドクタースランプを発表して、人気を博した鳥山明氏が、過去に発表した短編漫画を元に西遊記のストーリーを参考にしながら主人公が世界を冒険しながら仲間と会って、敵と戦いながら目的地へ向かうという内容の漫画を構想して、一週間に一話ずつ描いて週刊少年ジャンプで発表した作品です。
ドラゴンボールは、西遊記を参考に制作されていますが、漫画を読んでいるときはそのようなことはみじんも感じさせません。キャラクターは、みんな強烈な個性を持っていてそれぞれが魅力的で、外見も特徴があるし、心理描写もとても細かく書かれています。ストーリーもオリジナリティーにあふれていて、読者は次の回はどんな展開になるのだろうとワクワクした気持ちにさせられます。
作品中に出てくるアイテムも、独自のものがたくさんあります。ホイポイカプセルというアイテムは、カプセルに色々な道具を収納できる便利なアイテムです。物語には自在に伸縮できる如意棒やドラゴンボールの位置がすぐにわかるドラゴンレーダーや、短時間で移動できる筋斗雲や宇宙船やタイムマシンなどの乗り物も登場します。他に仙豆と呼ばれる一瞬で体力が全快する物も有ります。
あらすじ
最初の頃の話は、山奥の村から出発して、ブルマという名前の女の子と旅をするところから始まって、西遊記を連想させて冒険的な雰囲気が強かったのですが、ウーロンという豚のキャラクターが登場して亀仙人や牛魔王やヤムチャや猫のキャラクターのプーアルとの出会いがあって、亀仙人のもとで修業をして天下一武道会に参加する段階になってから、少しずつバトル漫画のように作風が変化していきました。このころには、くしゃみをすると髪色が金色に変わって性格が凶暴になるランチという名前の女の子も登場しています。

ナムやクリリンやピッコロ大魔王などのライバルや敵キャラとの戦闘のシーンは、とても描写がきめ細かくて、迫力がある内容になっています。技は気功弾が使えたり、空を飛ぶ技が使えたり、超能力が使えたり空想的なところが有りますが、武術の動きや、キャラクターの体つきなどは、リアルと空想が上手く融合していて、読者を魅了するところがあります。
レッドリボン軍との戦い
悟空が初出場する天下一武道会でジャッキーチュン(武天老師)が優勝をしてから、レッドリボン軍と呼ばれる悪の軍団が悟空の前に立ちはだかって、ムラサキ曹長やブルー将軍や殺し屋桃白白などの強力な敵キャラとの戦闘をえて、カリン塔の頂上に住む、猫の姿をしたカリン様のもとで修業をした末に桃白白を倒して、その後軍の本部に移動して、軍を一人で壊滅します。その後、占いババの宮殿で5人の戦士を倒した後、最後のドラゴンボールのありかを教えてもらい、ピラフ一味を倒して入手しました。そしてその後に集めたドラゴンボールでシェンロンを呼び出して願い事を言って桃白白に殺されたウパの父親のボラを生き返らせました。
鶴仙流との出会い
4年後の天下一武道会には、亀仙人のライバルかつ修業仲間だった鶴仙人のもとで修行していた、餃子と天津飯が出場して、悟空やクリリン、ヤムチャの前に立ちはだかります。鶴仙流で鍛えた2人は、舞空術が使えたり、どどん波と呼ばれる、光線のような気功波を出したり、亀仙流には無い独特の技をたくさん繰り出してきます。
天津飯はそのころは、性格に残忍なところがあって、大会の戦闘中にヤムチャの足をわざと骨折させたりして悟空達を怒らせてしまいます。天津飯は天下一武道会で直接対戦した、武天老師や、悟空の態度に感化されて、優しさや正義の大事さに目覚めて、それからは亀仙流の仲間と行動を共にするようになります。
ピッコロ大魔王の登場

天下一武道会で天津飯が優勝した後に、みんなが解散した直後に、一回忘れた荷物を取りに予選会場に戻ったクリリンが何者かに殺されるという事件が起こって、遺体のそばに、丸の記号の中に魔と書かれた紙が落ちてあって、武天老師がその紙がピッコロ大魔王の仕業であることに気付いて、悟空達を取り巻く環境はシリアスな空気に包まれていきます。
悟空は直ぐに敵討ちに出かけますが、タンバリンやシンバル等の部下を倒した後、ピッコロに返り討ちに合って瀕死の状態になってしまいヤジロベーに助けられて、カリン様の元で超神水を飲んで、力を引き出した後に、国王が住むタワーに移動してドラゴンボールで若返ったピッコロにもう一度戦いを挑み、部下のドラムをあっさり倒した後、死闘の末に右腕でピッコロの腹を突き破って倒して世界に平和を取り戻します。

マジュニアの敵討ちと悟空の結婚
ピッコロは体を突き破られて、爆発して死んでしまいますが、殺される寸前に卵を吐いて子孫を残しました。ピッコロの子供は、父親の敵討ちのために修業を積んで、数年後の天下一武道会にマジュニアという登録名で、悟空達の前に立ちはだかります。一方の悟空は神様に気に入られて、カリン塔の最上部のさらに上にある、神殿でミスターポポのもとで修業を積んで、天下一武道会に備えます。
3回目の出場になる天下一武道会には、クリリンとヤムチャ、天津飯、チャオズ、ヤジロベー、チチ、シェン(神様)、マジュニア、悟空、桃白白が出場して、そのころには、成長して身長も大きくなった悟空は、緒戦のチチとの闘いで勝利した後、結婚してしまいます。
天津飯は、悟空への復讐のためにサイボーグ化して大会に参加している桃白白を数撃で一蹴して悟空と対戦しますが、途中までいい勝負をしますがだんだん悟空の地力が上回ってきて悟空が勝利します。マジュニアはクリリンと緒戦で対戦しますが、クリリンが思った以上に強くて苦戦を強いられて、敵討ちが簡単ではないことを悟ります。
クリリンに辛勝した後、マジュニアはヤムチャに貫録勝ちをしたシェンとの勝負をすることになり、シェンは最初からマジュニアを魔封波で封じることが大会に参加した目的だったのですが、マジュニアが魔封波を跳ね返すことで、作戦が失敗して、逆に神様がビンに封じ込められてしまいます。勝負はマジュニアが勝利という判定になり、決勝戦はマジュニアと悟空の対戦に決まります。
最終決戦
悟空とマジュニアの勝負は、力がほとんど互角で死闘になります。マジュニアが巨大化したところを、悟空は隙を逃さずに体内に侵入して、神様が封じ込められたビンを見つけ出して、取り出して神様を救出します。
マジュニアの服装が乱れてきて、マジュニアがピッコロにそっくりであることがだんだん観客に気付かれ始めて、みんな一目散に逃げだしますが、悟空達のメンバーとアナウンサーとマジュニアは会場に残って、最後まで勝負を続けます。
死闘の末に悟空がカウント勝ちを収めて大会は終わりますが、ピッコロはまだ生きた状態で神様がとどめを刺そうとしますが、悟空が制止して、持っていた仙豆を渡してマジュニアの体力を回復させて、マジュニアが捨てセリフを吐いて、立ち去ったシーンまでで、物語はひとくぐりになっています。
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