作者 井上雄彦
発表期間 1990年10月1日 – 1996年6月17日
掲載誌 週刊少年ジャンプ
本作品の紹介
舞台
スラムダンクは、神奈川県の県立湘北高校を舞台として繰り広げられる、バスケット漫画作品です。本作品に登場する、海岸や、踏切や体育館や高校は全て神奈川県内に実在する場所がモデルとなっています。陵南高校は鎌倉高校の校舎をモデルにしています。海南大付属高校は実在するバスケット強豪校の湘南工科大付属高校、翔陽高校は松陽高校を参考にしています。漫画に描かれている海岸や踏切は、江ノ島電鉄(江ノ電)が通る場所に実在しています。インターハイ県予選が行われた体育館は秋葉台文化体育館、平塚総合体育館をモデルにしています。
あらすじ
高校入学からインターハイ県予選まで
湘北高校に入学してバスケ部に入部する
主人公の桜木花道は、中学校時代まで、不良として生活を送っていましたが、高校に入学してから好きな女の子にプロポーズして断られてしまって、その女の子が好きな男の子がバスケット部だったので、バスケットに対して拒否的な感情を持っていましたが、自分好みの赤木晴子さんにバスケット部に勧誘されるようになってから、バスケット部に入部して活躍することを試みるようになります。
桜木花道は、中学校時代からの不良仲間と共に過ごしていて、3年生から目を付けられて、喧嘩を売られたりしていました。湘北高校のバスケット部には、中学校時代に大活躍して騒がれていた、鳴り物入りの流川楓が入部することが決まっていて、赤木晴子は流川楓が好きだったので、桜木花道は流川楓のことがあまり気に入りませんでした。

ある日は、不良同士で喧嘩になり、流川楓が赤木晴子に暴言を吐いたので、桜木花道は流川楓に殴りかかりました。その時に、赤木晴子が怒って、桜木花道を制止しようとしたので、櫻木花道は振られたと思い込み、傷ついてしまいました。
バスケット部のキャプテンの赤木剛憲と1 on 1 で勝負することになり、校内の生徒が体育館に集まって見に来ていた時に、最初は押されっぱなしだった展開で、ボールを奪って、ジャンプしてボールをリングに叩きつけようとしたときに、赤木キャプテンの頭に命中してしまいました。その時、赤木キャプテンのお尻が丸見えになり、赤木キャプテンは恥をかくことになりました。
その後、柔道部の主将から柔道部に入部するように誘われますが、赤木晴子の写真に誘惑されながらも、最後まで断り続けました。赤木キャプテンのご機嫌をとるために、ボール磨きをこなしたり、好きな物と思われるものを送っているうちに、赤木キャプテンから入部が認められるようになりました。
バスケ部に入部してから
入部してからしばらくして、喧嘩をして怪我をしてしばらく部活を休んでいた宮城リョータがバスケ部に戻ってきました。宮城リョータは、最初は桜木軍団を疎ましく思っていましたが、好きな女の子にプロポーズして何回も振られたり、本命の女の子には目がなくてなんでもしてあげたいと思っているところなど、何かと桜木花道と似ていて気が合うので、二人は意気投合するようになりました。

宮城リョータが加入して、湘北高校の戦力が整ってきたので、強豪の陵南高校と練習試合を組まれることになりました。陵南高校は、昨年ベスト4のチームで、天才PGの2年生の仙道彰と、2mを超える長身センターの3年生の魚住純が主力として活躍していました。両校の練習試合は、桜木花道は途中出場で、流川楓の活躍で、互角の勝負になり、最後のところで仙道が活躍して陵南が上回って勝利しました。
練習試合の後は、夏の大会に向けての練習が始まりました。桜木花道は毎日マネージャーの彩子さんと一緒に基礎練習をやらされていました。
陵南高校との練習試合の時に、試合中に使用していた体育館シューズが壊れてしまったので、花道は晴子さんに連れられて、街中にあるチエコスポーツ店で新しいバッシュを購入することになりました。その時は手元に持っていた30円で店長が大金を積まれても譲る気が無かったエアジョーダン6を何とかせがんで譲ってもらいました。
ある日の練習の時に、3年生の不良達が、バスケ部に戻った宮城リョータを狙って、殴り込みにきました。不良には、のちにバスケ部の主力になる三井寿がいました。喧嘩慣れしたメンバーもいて、バスケ部は、流川楓と桜木花道が応戦して、水戸洋平や高宮や大楠や野間などの桜木軍団のメンバーも喧嘩に加勢しにきました。血が飛び交う乱闘になりましたが、最後に安西先生が体育館にやってきて、三井寿が涙ぐんで、膝まずいて、もう一度バスケがやりたいと安西先生に請いました。
三井寿は、中学校時代に県大会でMVPになったことがある有力選手で、鳴り物入りで湘北高校の門をたたきましたが、練習試合で足を怪我して、同期で入部した赤木選手の活躍もあったので、バスケットへの夢をあきらめかけていました。しばらく不良仲間とつるんでいて、バスケット部で期待されている宮城リョータに、良くない感情をもっていて喧嘩を仕掛けて怪我をさせたりしていました。

安西先生と再会してから、髪を切って、反省してからバスケットに真面目に取り組むようになりました。
インターハイ県予選大会
三井寿が加入して、バスケット部は大会でも上位が狙える戦力になり、校内でも期待されるようになって、県大会を迎えました。県大会の初戦はベスト8が狙える強豪の三浦台高校との試合になり、湘北高校は、主力メンバーを外して挑みましたが、苦戦を強いられて、途中から全員メンバーを入れ替えて息を吹き返して、逆転勝ちで2回戦へ進みました。
2回戦、3回戦以降は順調に勝ち進んで、昨年準優勝の翔陽高校と対戦することになりました。桜木花道は緒戦から5ファウル退場の試合が続いて、目立った活躍をすることができていませんでした。赤木キャプテンの家に伺いアドバイスを請いましたが、スクリーンアウトの基本を教えられた通りにこなすように注意されただけでした。
翔陽高校×湘北高校
翔陽高校は、メンバーに190cm台の選手が4人そろい、キャプテンのPGの藤真選手は、海南大付属の牧選手と肩を並べる実力を誇る選手で長身の4人を上手く生かしたプレーで、味方を盛り立てていました。
翔陽高校は監督がいなくて、藤真選手が監督も兼任している学校で、前半戦は藤真選手がベンチに控えている状態で試合が始まりました。
翔陽高校の長谷川選手は、三井選手のマークについて、三井選手の得点は5点以内に抑えると宣言していました。中学校時代に、スター選手だった三井選手になすすべもなく負けていた長谷川選手は、翔陽で実力をつけて自信をつけていました。性格は大人しいものの、真面目に練習を積んで、試合中はいつもいい動きをしていましたが後半に気持ちが吹っ切れた三井選手にまたしてもやられてしまいました。
試合序盤は長身を生かした攻撃や柔らかいプレーをするセンターの花形選手に苦戦をしますが、後半戦は桜木花道のダンクシュートがさく裂してチームに勢いがついて、前半抑え込まれていた三井選手も息を吹き返して3点シュートで逆転して、決勝リーグへコマを進めました。
海南大付属高校×湘北高校

決勝リーグは緒戦は海南大付属高校との対戦でした。海南大付属高校は、県内1のプレーヤーと言われている、PG牧紳一選手が中心で引っ張るチームで、一年生FWの清田選手が攻撃で盛り立てて、3点シューターの宮益選手と、神選手が得点力に貢献していました。高砂選手は地味ですが実力があるセンターでした。とても過酷といわれる練習を乗り越えて、組織力が高くて、特に後半戦に力を発揮するチームでした。
湘北高校との試合は、開始そうそう桜木選手と清田選手がハイレベルなプレーでしのぎを削り合って、観客のど肝を抜きました。序盤は、桜木花道が好プレーを連発して、神選手の3点シュートを防いで、湘北に勢いを与えました。赤木選手は負傷をして木暮選手に交代してしまいました。しかし、流川楓の神がかりの活躍があって、前半は点差が付かない状態で後半に突入しました。
後半戦は、海南大付属は宮益選手を投入して、桜木選手に勢いを与えないようにしました。流川楓選手は、少しずつ疲れが見え始めて、前半戦の勢いを失っていきました。牧選手は、前半戦は宮城選手に上手く押さえられていましたが、徐々に調子を取り戻し始めて、相手にファウルを与えつつ得点を奪ったりして活躍し始めました。終盤は、桜木花道と赤木選手の負けん気と、牧選手の勝ちへの執念がぶつかり合って、得点の奪い合いになって、最後は僅差で海南大付属が勝利しました。

海南大付属高校×陵南高校
次戦の武里高校戦には快勝して、陵南高校との試合の前に、海南大付属と陵南高校の試合が行われました。海南大付属高校と陵南高校の試合は、牧選手と仙道選手の両雄がぶつかり合いました。海南大付属は、陵南高校の伏兵のFW福田選手に思わぬ苦戦を強いられることになりました。
海南大付属の巧みな作戦で、陵南のディフェンスの要の魚住選手が、5ファウルを受けて退場になりその後は、海南大付属が押す展開になりました。
陵南高校は天才仙道選手が何とかしてくれるという期待が高まり、終盤まで牧選手に食い下がって、同点で後半戦を終えて、勝負は延長戦になりました。延長戦は選手のコマが揃っている海南大付属が試合を優位に進めて、勝利しました。
陵南高校×湘北高校
陵南高校と湘北高校の試合は、桜木選手と、福田選手の意地の張り合いから始まり、桜木選手は毎回福田選手に煮え湯を飲まされました。赤木選手は足の痛みを気にしていてなかなか本領が発揮できませんでした。流川選手は後半戦のためにスタミナを温存してプレーしていました。桜木選手が不規則な動きをするので、魚住選手はファウルがかさんでいき、5ファウルで退場になりました。

後半になって、宮城選手と三井選手と、前半は大人しかった流川選手が活躍し始めて、湘北が優位に試合が進みました。三井選手は木暮選手と交代しました。終盤になって、陵南が追い上げ始めましたが、桜木選手の思わぬ活躍や、木暮選手の値千金の3ポイントシュートが決まって、陵南高校を振り切って準優勝を決定させました。
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