剣道具の着け心地について

剣道

最近は剣道の人口が減り続けているなかで、鬼滅の刃がヒットして多少剣道の人気が盛り上がっていている状態です。剣道の人口を増やすことを考える時に、まず何故剣道の人気が今一つ盛り上がらない原因を考えてみます。一番主な原因としては今の日本人に浸透している剣道へのイメージが、他のスポーツに比べて魅力的にみられていないのではという点です。

剣道はかっこいいという印象を持つ人が多い一方で、競技中は顔が見えなくていつも狭い道場で黙々と稽古をしているような感じで存在が地味に映りやすいと思われます。

競技的に商業主義な部分が少なくて、宣伝もほとんどしていなくて科学的でもなく自分で稽古して体で覚えるもので、それは剣道の他には無い優れた部分ではあるけど、その一方で剣道は地味で分かりずらくてきついものであるという印象を与えてしまっていると思われます。

私は一番大事なイメージの改善とそれ以外に実際に剣道の稽古をやり始めてからの剣道具の着け心地の要素が、微妙に剣道人口を増やすことの妨げになっていると考えています。

私の少年時代の稽古で競技の厳しさと同時に気になっていたことに、剣道具の着け心地が悪くなりやすいということがあります。特に入門者用の剣道具は、使い勝手に工夫されているとは言い難いところがあって、胴着は洗濯した後の干し方や管理を工夫しないと直ぐにがさついてしまいます。ごわごわしている剣道着はあまり着心地が良いとは言えないところが有ります。

中学校のころは、毎日のように稽古が有り自分の面の内輪の材質が硬くて激しい練習をした次の日にじとじとになっていることがよくありました。剣道部の仲間がさらさらした柔らかいタイプの内輪や下あごの面を使っていて快適そうなので羨ましく感じたことがありました。

大学の剣道部に在籍していたころには、防具屋にハセガワ製の面インナーが売られていて、いい商品だなと思って購入して面にはめて使用していました。明らかに、面の着け心地が良くなって面の劣化も抑えられて優れたアイテムでしたが周囲に同じように使用している人はいませんでした。

面インナーもいい商品ですが私は面の内輪の付け外しができるようになってほしいと考えています。最近の日本の天候は自分が少年時代のころに比べて若干蒸し暑く感じる日が増えてきていると感じます。そのために毎日の稽古で柔らかくて衛生的な内輪や下あごで面が使用できることは心理的にも稽古に取り組みやすくなるし良いと思います。その上に面が長持ちする利点があります。

今は特定の会社が特許を持っていて一応そのような面は存在していますがあまり普及しているとは言い難い状態です。私は内輪や下あごが取り外しできるタイプの面が広く普及して色々な種類やサイズの内輪や下あごが別売りになっていて防具屋さんで自由に選んで購入して使用できるようになってほしいと思います。

他に私は小手もインナーを使用する文化ができてほしいと思います。今も小手インナーは開発されていて販売されていますが、特に衛生面を気にしている女性が肩身が狭い思いをしながら使用しているのが現状です。

今売られているのは、手全体を包み込むタイプで外見も目立ちやすくて剣道が上手い人はあまり使いたがらない製品です。今の商品を改良して指を出して操作性に支障を与えなかったり、形や色も目立たなくしたり耐久性や取り扱いが優れているものがもっと普及してもらいたいと思います。

小手インナーを普段の稽古から使用するようにすれば、小手の劣化を防げるし、稽古中にがさがさしたりじとじとした状態になるのを防ぐことができるようになると思います。上手い人が率先して小手インナーを使用するようになれば、多くの人も真似をして使用するようになると思います。

私は剣道具の着け心地は入門者用から良いものにしてほしいと考えています。剣道具の材質は安いものであっても、サイズがぴったり合っていたり、内輪や下あごが取り外しできたり、縫い方が動作に支障がないように工夫してあったり熟練者と同じ水準であってほしいと思います。

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