BAMBOO BLADE

剣道漫画

ジャンル: スポーツコメディ(剣道)

作者: 土塚理弘

掲載誌: ヤングガンガン

掲載期間: 2004年Vol.1(12月17日号) –
2010年Vol.18(9月17日号)


内容

本作品は室江高校の剣道部を舞台に、女子部員を中心とした面々が、緩やかに送りつつも目標へ向かって行く日々を書き綴っています。

珠姫

室江高校の剣道部顧問の石田虎侍は、愛車購入のためにかけたローンの支払いで、その日の食事にも困るような貧乏生活の日々を送っていた。そんなある日高校時代の先輩であり同様に高校の剣道部の指導者となっていた石橋賢三郎から相手校の町田高校との団体戦で勝ったら寿司をごちそうするという条件で、女子剣道部の対外試合を持ちかけられます。

条件に目がくらみ即諾した石田虎侍でしたが、現在のほとんどの部員が受験引退もしくは幽霊部員と化している室江高校剣道部は、事実上の部員が部長の千葉紀梨乃ただ1人という有様で、5対5の練習試合をするには頭数がまったく足りていませんでした。

虎侍は翌日から早速、紀梨乃以外のメンバーをかき集めようとして、ちょうどその時にとてもセンスがよさそうな女の子が竹のほうきを振り回していました。虎侍は何としてでもその女生徒を剣道部に入部させようと試みます。

主要登場人物

室戸高校

石田虎侍

虎侍

本作品における主人公で、剣道部顧問をしています。物語開始時点で25歳です。大学卒業後、私立室江高校の非常勤講師に就職します。担当科目は政治経済を教えています。

ちゃらんぽらんな性格で普段から適当さが見えるものの、生徒受けはよく、生徒の悩みにすぐ気づいたりと時折教師らしさものぞかせます。愛車のローンが家計を圧迫しているために貧乏で、生徒から昼食を分けて貰うこともあり、生徒の間では「ザンパンマン」という不名誉なあだ名まで付けられています。

町戸高校との練習試合に勝つために剣道部の新人勧誘と強化に乗り出します。対戦校の相手のメンバーの親とトラブルを起こした後、自身と部員達の成長のため、自らの意志で年度末を以て室江高校を退職することを決めます。

剣道は中学生の頃から始めており、高校生の頃は昇龍旗大会で石橋を打ち負かし優勝するほどの腕前でした。当時は剣道にも人生にも真っ直ぐ熱血に打ち込んでいましたが、大学に入ったと同時に剣道を止めてからはちゃらんぽらんになってしまいました。

珠姫との初対決の時には、剣がなまっていて完敗に終わり、その後気持ちを入れ替えて自分を鍛えなおしました。部顧問としては、自分自身はあまり技術の指導はせずに、運営は紀梨乃の任せて、技術指導は珠姫に委ねています。たまに助言をもらいつつ部員のサポートをしています。

実家は酒屋を経営していたが、数年前からコンビニエンスストアのフランチャイジーに鞍替えしています。
あまり実家に帰ることは気が進みません。

千葉紀梨乃

紀梨乃

髪型は金髪のポニーテールで、部活の時は長いリボンで髪を縛っています。受験で引退した3年生に代わって部長に就任します。初登場時は2年生でその時は唯一の剣道部員でした。お気楽な性格でノリも軽く、しばしば言動や思考が虎侍と波長があうことがあります。

いつもニコニコしており、部員たちのムードメーカーです。その性格から交友関係も広く、学外の友達も多いです。普段から面倒見がいいですが、試合中は集中力を欠きやすいところがあります。

成績は割と優秀です。珠姫や東を上手く勧誘して入部させるのに成功しています。虎侍には顧問らしさを強く求めています。剣道は経験が長くて心底好きです。

家は惣菜屋で、手作りの惣菜は剣道部員には人気があります。2人の兄弟がいます。部屋には動物のぬいぐるみがたくさんあり、また、日本茶が好きで、剣道場には急須や茶碗、専用の休憩用座布団などを置いています。団体戦には主に副将として出場しています。

川添珠姫

珠姫

髪型はストレートのショート。イメージカラーはレッド。剣道部のエースにしてマスコット的な存在です。剣道場の1人娘で超高校生級の腕前だが、最初は剣道部に所属せずに、実家の道場で稽古を積んでいました。虎侍に勧誘されて入部を決意します。

女子で1年生ながらスピード、技、相手の出方の見極めなど成年男子をも凌ぐ実力を持つが、突きが鋭く勢いがつきすぎて、自分で手加減することができません。それゆえに女子相手に突き技を打つことは禁止されています。

また、上段の構えを使う相手と戦うと、上段の構えが得意だった亡き母・椿の面影が浮かんでしまい、実力が発揮できなくなってしまいます。素直でいわゆるいい娘だが、基本的に世間知らずです。趣味の話題以外では非常に口数が少なく、物静かで感情の起伏も少ないため、あまり表情が変わらないです。本人もにぎやかな仲間達の言葉に面白い反応を返せない自分に若干のコンプレックスを抱いています。

しかし部活の仲間たちとの交流 やアルバイトの経験などから表情も少しずつ豊かになってきています。またそれらの経験による精神的な成長が、結果的に剣道の腕の更なる上達にも繋がっています。

特撮やアニメ鑑賞が趣味 で、一度語り始めると普段の寡黙が一転して饒舌となり簡単には止められないところがあります。お気に入りの作品は『超剣戦隊ブレードブレイバー』で珠姫の剣道に影響を与えています。
食べ物の好き嫌いはありません。試合では大将を任されています。

宮崎都

宮崎都

髪型はウェーブのかかったロングで、部活の時は頭の上でおだんごにする。イメージカラーはピンク。

栄花段十朗の彼女で、彼に誘われる形で入部しました。彼とは不釣り合いな美少女ですが、中学時代は札付きの問題児で現在も裏では素行不良気味で当初は学校で喫煙もしていました。2人は相思相愛です。彼の前では一変して「お嬢様」を演じるところがあります。また、自転車に2人乗りで通学することもあります。

入部当初は剣道の経験も興味も全く無かったが、部活の練習で相手を攻撃することに目覚め、鋭い振りで竹刀をガンガン打ち込むスタイルを取ります。初心者とあって実戦では無駄打ちが多いが、負けず嫌いで向上心が強く、部員からは思い切りの良さや振りの速さや力強さを認められています。

剣道部への入部を迷っていた東を勧誘して仲間に入れます。普段は彼女の姉貴分として面倒を見ています。
また、珠姫の面倒も見ています。学校の成績はあまりいいとは言えません。

両親は離婚しており、現在は母と姉の3人家族です。団体戦では次鋒として出場しています。

桑原鞘子

桑原鞘子

髪型は赤色のややはねっ毛のあるストレートのロングで、部活の時は頭の上で適当に縛る。瞳は青色。イメージカラーはブルー。

紀梨乃とは小学校からの幼馴染みでいいコンビです。剣道を始めたのは高校に入ってからですが、入学当時は剣道部に入るつもりは皆無で、中学校時代から続けていたソフトボール部かテニス部かで迷っていたが、紀梨乃の勘違いから剣道部に入部することになります。

些細なことで落ち込む癖があり、部活を辞めてはすぐに戻るということを繰り返しており、登校拒否の癖もついていました。1年生が入部し、剣道部が目標を持って動き始めてからは部活にも休まず出るようになります。

部員からは、長身で力もあることから伸びる素質を見出されており、上段を勧められています。強気に攻めるタイプですが、相手が向かってこないと苛立つ欠点があります。

自分を稽古で厳しく追い込むのは苦手です。全般的に運動神経は良いです。試合は時間切れに持ち込むことが多いです。

非常に真っ直ぐな性格だが、感情の起伏が激しく思い込みも強い。気合を入れすぎて失敗しやすいところがあります。家族は両親の他、中学生の弟、兄がいます。勉強は文系の教科が得意です。

彼女がメインになる話はあまりありません。団体戦では中堅として出場しています。

東聡莉

東聡莉

左目の泣きボクロと伊達眼鏡が特徴です。髪型はストレートのロングで、側面には犬の耳のように跳ねている部分があります。普段は両脇で2本束ねており部活の時は下ろします。若干釣り目です。瞳は緑色。イメージカラーはグリーン。

中学時代に剣道部で活躍していたことがあり紀梨乃に眼を付けられて、待望の剣道部女子5人目として白羽の矢が立ちます。だが大学進学を目標にしている反面学業成績が極端に悪く、当初は勉強に専念する事を理由に断っていました。

紀梨乃らの執拗な勧誘で成明高校との合同練習に加わり、その後入部することになります。剣道は曾祖父に誘われて始めたもので、剣道はとても好きです。珠姫からも実力を評価されています。

室江剣道部女子では2番目に強いです。引き技を得意としますが、珠姫と再戦した際は、積極的に攻める動きで隙の無い珠姫を崩す事を試みています。

非常に真面目で素直な性格をしていますが、ドジなところがあります。それゆえに単純で乗せられやすいです。面倒見も良く、中学時代は剣道部長を務めていました。

視力は左右とも2.5あり、伊達眼鏡は見た目が賢く見えるという理由でかけています。練習や試合の際は裸眼です。家族は両親と曾祖父、兄 がいます。団体戦では先鋒として出場しています。

中田勇次

小学校の頃から川添道場に通っていました。珠姫とは剣道を始める前からの幼馴染みです。中学時代は県大会でベスト8に入る実力者で、剣道部の中で唯一珠姫の練習相手を務めることができます。洞察力にも富み、
部員の素質・持ち味や心理や体調を看破することが得意です。成績がとても良くてさらに真面目で爽やかで、熱血漢な一面も見せます。

仲間の中ではあまり目立たないほうです。常識人ゆえに、部員や顧問がかますボケへのツッコミも絶えません。

他の部員の素質やコンディションについて、虎侍から助言を求められる事がしばしばあります。好みの女性のタイプは年上の人です。団体戦では三将として出場しています。

栄花段十朗

栄花段十朗

中学生時代に部長を務めていたこともあります。卓球部への入部を希望していたが、室江高校に卓球部が存在しなかったため、剣道部員の勧誘に乗って中田と共に剣道部に入部します。同時に彼女である宮崎都にも入部を促しました。

のんびりした口調で話すマイペースな性格だが、テキパキ行動する一面も見せます。当初は不真面目で怠惰な性格が目立ったが、話が進むにつれそのような面はあまり見られなくなくなり、熱血漢な性格になりつつあります。

持久力は無いものの剣道の素質があり、強くなる可能性があるといわれています。成績は優秀である。絵も上手いが字は汚いです。方向音痴でもあります。家族構成は両親と双子の妹の4人家族です。

都の裏の性格をしっかり理解している節があり、彼女を気遣ってさり気なくフォローしたり、時には厳しく諭すなど、男らしい言動をすることも多いです。自分の剣道の実力についても客観的に見ています。団体戦では五将として出場しています。

外山晶

当初は部内で1番の実力者でした。とても乱暴な性格をしています。彼の暴力で被害に遭った人も多いです。しかし剣道が嫌いというわけではないらしいです。

自分の強さには自信をもっていましたが、珠姫を怒らせて対戦することになり、突きを受け完敗します。
その結果として珠姫は剣道部に入部することになります。話が進むにつれてだんだん岩佐とともに部長の紀梨乃にも忘れられかけています。

岩佐勝

いつも外山とつるんでいて彼共々剣道部の幽霊部員であるが、剣道は嫌いではなく、むしろ好きである。
こっそり道場で素振りをすることが有ります。

対戦高校のメンバー

町戸高校

原田小夏

原田小夏

3年。剣道部副部長。実力は部内No.2。髪型はキリノよりも短く留めたポニーテール。眼鏡着用。真面目で礼儀正しく、一癖も二癖もある練習試合メンバーの中では1番の常識人。個性豊かなチームメートにいつもハラハラさせられている。

練習熱心で経験も長く、二段の段位 を保有している。室江高校との練習試合では先鋒として出場しています。東を同じメガネっ娘として見習っています。

成明高校

林忠明

剣道部顧問。教士七段の実力者。前年度まで有名無実だった剣道部の強化のために顧問に招かれ、厳しい指導方針で部員に恐れられています。

幼少の頃はひ弱ないじめられっ子で、それを見かねた父親に無理やりやらされる形で剣道を始めました。当初はそんな父親に反発していたが、剣道の道具一式の値段を知ったことで「高い道具を無駄にしない」という動機から一転して剣道に打ち込むようになりました。

退部者が絶えないことから自身の方針に疑問を持ち始めていたが、室江高との練習試合で自己を再確認します。エピローグでは妃龍旗大会の審判を務めました。

東城高校

小西

剣道部主将。身長169cm。糸目が特徴で、本性を現すと目が見開きます。個人戦での優勝経験があり、すりあげ技が得意と自負しています。試合の前に相手に嫌がらせをして戦意を喪失させたり陰湿な性格です。3人組の女子のファンがいます。

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