天才バカボン

ギャグ漫画

掲載期間: 1967年4月9日 ~ 1978年12月

掲載誌: 週刊少年マガジン他

ジャンル: ギャグ漫画

作者: 赤塚不二夫


内容

バカボンの名の由来

馬鹿なボンボン、バガボンド(vagabond)=放浪者の意味が込められています。

  • 天才=ハジメちゃん
  • バカ=バカボンのパパ
  • ボンボン息子=バカボン

の3人合わせて「天才バカボン」

作風

バカボン一家

バカボンとバカボンのパパが話の中心となるナンセンスギャグの作品でバカボンのパパの大学時代の後輩などが登場します。その他にいろいろな個性をもった知り合いがバカボンの家を訪ねてパパとやりとりしています。作風はナンセンスギャグからギャグとは言い難いグロテスク、皮肉、ブラックユーモアへと変化していっています。作者のオリジナルな発想で書かれた漫画が多く見られます。わざと手抜きに見える絵柄で書かれたり、いつもとキャラクターの特徴を変えて書いたりしています。アニメの歌は耳に残りやすく、メジャーな作品です。

舞台

バカボン一家

住所

バカボン一家の居住地の設定は、赤塚不二夫自身の事務所「フジオ・プロ」がある東京都新宿区中落合です。

電話番号 

(880)- 6974「パパワ ロクデナシ」である。

主要登場人物

バカボンのパパ

バカボンのパパ

『天才バカボン』の主人公で、バカボンとハジメの父。妻はバカボンのママ。誕生日は本人によると昭和元年(1926年)12月25日生まれ(昭和最初の日)のことと解釈されます。

今のタイトルになった理由は連載初期はタイトル通り息子のバカボンが主人公でパパは脇役だったものの、漫画を描いている途中にパパのほうが面白くなったという理由で主人公に昇格しています。

年齢は41歳で血液型はBAKA型です。パパ側の親族に関しては、パパの父親とパパの父親の弟が登場しています。二人ともパパに顔が似ています。

熊本県の七城中学校・東京都のバカ田高校を経て、バカ田大学を首席で卒業しています。学級委員も務めています。大学時代のあだ名はキャロル、またはノールスです。妻であるバカボンのママと出会ったのも大学時代です。

性格

口癖は「これでいいのだ!」「タリラリラ〜ン」「コニャニャチハ」「はんたいのさんせい」「さんせいのはんたい」など。サブタイトルのほとんどに使われている「〜なのだ」という語尾の多用も一般的にパパの特徴とみられています。

ハチマキと腹巻を身に付け、口元に髭を生やしています。腹巻きは四次元ポケットの如くいろいろなものが入ります。鼻毛を伸ばしているように見えるが、実は髭です。下着は赤い褌をつけています。

バカボンのパパとママ

性格は子供っぽく、しかも子供の悪い面を体現したかのような人物像で常に誰かをからかったりイタズラをしています。バカでいじわると周囲からは思われています。小学校レベルの勉強ができないうえに、常識や倫理観にも欠けており、面白がって取った行動が会社を潰したり、人の人生を破滅させたり直接死に追い込んだり、動物虐待を行うことも少なくないです。レレレのおじさんにもよく暴行を加えています。

頻繁に嘘をついて人をだましています。家族、本官さん、近所の人々、通りすがりの人々、バカ田大学の先輩後輩、動物、宇宙人などが次々と被害に遭っています。

普段は支離滅裂、破天荒な言動をしていますが、友人の前で嘘を付いてでも見栄を張ろうとしたママを批判したり、家族想いな面を見せるなど優しさや至極真っ当な面も持ち合わせています。また、バカ田大学の先輩には頭が上がりません。

登場人物が死亡する描写が多く、そのほぼすべてにバカボンのパパが関与しています。些細などうでもいい事で相手に殺害を仄めかしたり、実際に犯行に及ぼうとした事も何度もあります。

バカボン

バカボン

一家の長男。天才バカボンのタイトルが示すとおり、本作における本来の主役で渦巻のほっぺたがトレードマークです。しかし主人公として機能していたのは連載初期のみで、作者が書いていてパパのほうがおもしろかったのでパパに主役の座を奪われたため結果的にパパの引き立て役に転じました。

表面的には頭は良くなくてのんびりした心優しい性格の主人公であるが、不条理なパパの言動をアシストすることが多いです。一方で愚直で腹黒い面もあります。しかし大した悪意はもっていません。たまにパパに振り回されたり、逆にパパを振り回したりしています。

基本的には勉強は苦手ですが、ママの誕生日プレゼントを用意するために、靴磨きのアルバイトをするなど、優しい面もあります。

ハジメ

ハジメ

バカボンの弟。パパとママの次男。生まれてしばらくしてすぐに言葉を話せるようになり、レコーダーを発明したり「ピタゴラスの定理」や「ケプラーの法則」の解説などもできる天才児です。後頭部に一本だけブタの尻尾のように丸くカールしたアホ毛があります。パパには性格も顔も似ていません。性格や顔はママ似です。運動神経も優れた所があります。

漢字では「一」と書いてハジメと読み「何でも一番を目指してほしい」というママの願いを込めて命名されています。バカボン同様パパのことが大好きです。手は器用に扱えます。二足歩行もすぐにできるようになっています。

バカボンのママ

バカボンのママ

黒百合女子大学の出身です。パパとは女子大生の時に出会いました。トラブルメーカーのパパと、それに付き合うバカボンに振り回されながらも、一家を守る良妻賢母である。ごく普通の美人のママで基本的には穏やかな性格で、パパ達に本気で怒ることはほとんどないが、パパの悪ふざけが過ぎると本気で怒ることもあります。

レレレのおじさん

レレレのおじさん

和服姿に下駄履きで、常に路上で掃除をしている謎のおじさんです。口癖は「おでかけですか? レーレレーのレー」。職業は「電気屋」の社長である。家族はすべて顔がよく似ている子供25人(五つ子が5組)で、全員独立しています。妻は既に他界しています。

若いころの衣装は着物ではなくスーツだったが、柄は同じです。意外にも博学なところがあり、パパにワシントンの事を聞かれて詳しく説明したり、「退屈」の言葉の理由を説明してパパを驚かせました。

真夜中に町の中を歩いていたパパの前に、道路に布団を敷いて寝ていながら「おやすみですか」と登場するなど、時々常軌を逸した行動を取る事があります。普段は温厚で飄々としているが、掃除を邪魔したり町を汚すものには容赦がなく、態度が急変して箒で叩いたりと乱暴な面もあります。

本官さん

おまわりさん

「日本で一番銃弾使用量の多いおまわりさん」との異名も持っています。パパと幼馴染みで、両方の目玉が眉間のところでつながっています。私設派出所に常駐しています。

バカボンのパパとともに犯人検挙の手柄をたて、都心の町に配属されました。一応真面目に職務に就いているが短気な性格であり、激こうするとあさっての方向にとにかくピストルを撃ちまくっています。

明確に人に向けて撃ったことも何度かあります。なにかと騒ぎたてる癖があるのでこれが原因で警察をクビになったこともあったが、すぐに復職しています。ラーメンが好物で主にカップラーメンや出前を頼むなどで食べています。出世欲が強く、なにか事件が起こると張り切ります。

出身は埼玉県新座市です。生年月日は昭和18年11月18日です。趣味は鉄道模型で、優勝したことがあります。本名は白塚フチオです。勇という本人そっくりの子供がいたが、あまりの嘘つきのため夜中にお腹が痛いと訴えたのを無視した際死亡しています。

目は普段はつながっておらず興奮した時だけつながります。鼻の穴は、2つだが、途中から四角い鼻の穴1つになっています。

帽子の下は植物の双葉のようなつつましやかな髪型だが、モヒカンの時が有ります。他のキャラクターにも言えることだが、登場した話によって立ち位置が変わるため、バカで極端なキャラクターであったり、常識人の警察官であったりと性格は一定ではないところがあります。

ウナギイヌ

ウナギイヌ

「ワンワン」と鳴き、日本語を喋ることもできます。全身はウナギのようにヌルヌルしていて捕まえようとしても、捕まえる手が滑ってしまいうまく逃げられてしまいます。真っ黒く太いウナギの胴体にイヌの4本足を備えており、おにぎり型の頭がついています。尻尾は木の葉状で、ウナギの尾びれをオーバーに表現したような形をしています。

顔には、ピンク色のタラコ唇、イヌのヒゲ(洞毛)、まん丸の目、申しわけ程度の耳があります。口の中の一本歯とのどちんこ(口蓋垂)が特徴です。言葉遣いは丁寧です。語尾に基本的に「ワンワン」をつけます。犬小屋を細長くしたような住みかを川岸に建てて住んでいます。

バカボンのパパがウナギイヌの家に招待され、両親を紹介されるエピソードがあります。ウナギイヌの誕生の経緯について、父イヌが「自分はイヌのくせに『泥棒ねこ』だった」と語り、盗みに入った魚屋で母ウナギを見初め、そのまま駆け落ちしてウナギイヌが生まれたとしています。

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