作者: 宮下あきら
出版社: 集英社
掲載誌: 週刊少年ジャンプ
発表号: 1985年22号 – 1991年35号
主要登場人物
塾生
剣 桃太郎(つるぎ ももたろう)

『魁!!男塾』の主人公で男塾一号生筆頭、後に男塾総代。常に締めている太いハチマキがトレードマークです。仲間想いの義に厚い性格で、ピンチとなれば自身が満身創痍であっても必ず駆けつけ、仲間からの信頼も非常に厚いです。上下関係を弁え男がなんたるかを正しく認識した好漢である。
油断も隙もない江田島を出し抜けるほどに頭も切れ、学識も高いです。北部出身のアメリカ人に匹敵する水準の英語をはじめフランス語など複数の言語を流暢にあやつることができます。
数々の秘技・秘拳をも体得している、謎多き男です。どんな経緯や理由で男塾に入塾してきたかなどは明らかにされておらず、他の人物もそのことを疑問に思っています。誕生日は10月8日。血液型はA型。身長185cm、体重95kg。
過去について明らかなのは、翔穹操弾の修行を受けこれを極めたことと、王虎寺で修行を積み暹氣虎魂を会得したことである。
男塾卒業後、東京大学に入学、さらに卒業後はハーバード大学に留学、その後順調にキャリアを重ね政界入りを果たします。日本初の武闘派首相を名乗り、どんな異論・反論も拳でねじ伏せるなど豪腕な手法を取る描写が見られます。外国人女性と結婚、一子・獅子丸をもうけました。獅子丸は後に自らの意志で男塾に入塾します。
富樫 源次(とがし げんじ)

男塾の切り込み隊長。ドスを使ったケンカ殺法の使い手です。兄の形見である破帽がトレードマーク。拳法などは会得していないが、凄まじい根性を持っています。ただし、猫や鶏などの小動物を懐に忍ばせて身代わりにして負傷させたり、血で己の負傷を偽装するという残虐で汚い面もあります。
入塾早々、先述の「油風呂」で名を馳せたことから自らを「油風呂の富樫源次」と称したこともあります。誕生日は4月10日。血液型はO型。身長179cm、体重89kg。
かつて兄の源吉を八連制覇で三号生に殺された因縁があるが、センクウとの戦いの後は心の整理が付いたようである。天挑五輪以降では戦闘回数は減り、虎丸と共に実況・驚き役となります。しかしやる時はやる男でもあり苦戦しながらも必ず勝利します。
捨て身での勝負が多くたびたび瀕死となるが、その度に復活し再度合流します。この時は最先端の治療を施して一命を取りとめたらしいです。生理的に年寄りと子供が苦手とのことです。右目元に傷があるが、これは男塾に入塾する3年前から付いていました。生前の兄と二人きりの天涯孤独である。
虎丸 龍次(とらまる りゅうじ)

怪力を誇る剽軽者で大食漢です。自称「猛虎流拳法」の使い手だが、これは虎丸が考案した我流拳法です。誕生日は11月30日。血液型はB型。身長180cm、体重95kg。男塾のムードメーカーです。
男塾入塾時に教官に向かって放屁した上、怒った教官の顔面に蹴りを食らわせ返り討ちにしたため、上官反逆罪により200kgある吊り天井を常時支え続けなければならない獄悔房に半年間閉じ込められていた。投獄期間も満了しておらず無断で牢から出され特別扱いで参加します。
桃を当身の一撃で昏倒させる、拳の一撃で氷の闘場を叩き割るなど実力者であるような描写があったが、天挑五輪以降は富樫とコンビを組んでの実況・驚き役になりました。そんな自らの立場を気にしているらしいが、一度闘場に上がれば豪快に闘います。相撲が得意で、村相撲では横綱でした。
松尾 鯛雄(まつお たいお)

田沢と秀麻呂と共にコメディ役、並びに大鐘音のエールを切る応援団長です。サザエさんのような独特のヘアスタイルが特徴です。初登場時はマイケル・ジャクソンの『スリラー』を歌って、教官の鬼ヒゲに手痛くしごかれました。
暇を見つけては大鐘音のエールを練習する熱心な面や、辛い状況でも明るく振る舞って少しでも皆の不安を取り除こうとするという優しい面もあり、それらの美点は桃も認めています。口癖は「なんだか悪い予感が(嫌な予感が)してきたのう」です。驚邏大四凶殺の際は大鐘音のコールリーダーを務めるが、最後は頭の血管を多数切った上で立ったまま気絶します。
田沢 慎一郎(たざわ しんいちろう)
角刈りで丸メガネが特徴です。「男塾一のインテリ」を自称するが、九九を間違える、ローマ字をイタリア語と称するなど、その知識はかなり怪しいです。しかしサメの生態や鰒の調理資格の知識を持ち、ガラクタからロボットを造りだすなど、天才的な一面ものぞかせます。大威震八連制覇では、彼のアイデアで一号生による人間橋「万人橋」を作り上げます。誕生日は4月1日。血液型はAB型。身長178cm、体重90kg。
極小路 秀麻呂(ごくこうじ ひでまろ)
日本有数の巨大極道の後継ぎです。入塾当初は父親の権力を笠に着て傍若無人な振る舞いの仕放題だったが、父親の組が敵対組織の襲撃と警察の手入れを食らって壊滅、後ろ盾が無くなったことから、今までの仕打ちから塾生たちに袋叩きにあい、普通の塾生となりました。
しかし入塾後は日本男児を侮辱されたことを理由に勝ち目の無い戦いを挑み、返り討ちにあった際には塾生一同から本気で心配された後に仇討ちに出向いてもらえるなど、大切な同胞として認識してもらえたほか、成績の悪さを気負って落ち込む椿山を励ますなど、秀麻呂自身も対等な仲間意識を持つようになっています。
J(ジェイ)

米国海軍兵学校(アナポリス)の学生。ボクシングの使い手でマッハ・パンチを得意技とします。アメリカ人ではあるが、顔面神経痛の意味が分かるほど日本語がうまいです。血液型はA型。身長195cm、体重95kg。交換留学生の一人として男塾に来たが、桃との撲針愚での対決を経て男塾の塾生となります。
赤石 剛次(あかし ごうじ)

男塾二号生筆頭。三年前の二月二十六日に雪の校庭が一号生の血で一面鮮血の海と化したという男塾二・二六事件を起こし無期停学となっていたが、何らかの理由で江田島から直々に呼び戻され、男塾に復学しました。
復学後、筆頭代理を務めていた江戸川を粛清し、復帰式に遅刻した冨樫共々男塾名物義呂珍にかけようとするも止めに入った桃と一触即発となるが、塾長から殺シアムによる決着を促され、最終的に桃に敗北します。しかし自分の負けを潔く認めた上で、桃ら一号生を「まんざら捨てたもんじゃなさそうだ」と肯定するようになり、一号生との関係もやや改善しました。
一文字流斬岩剣の使い手で、背中には剛剣「一文字兼正(いちもんじ かねまさ)」を背負っているが、一度Jのマグナムスチール製ナックルによって刀が砕かれました。
一号生・二号生ともども恐れられている上、三号生たちも一目置く存在です。かつて羅刹が男塾二・三号生総勢百二十三名を率い、北国の長年の宿敵と雌雄を決すべく、凄まじい吹雪の吹き荒れる山奥の一本道をトラックで進軍していた際に斥候として先行し、橋が爆破されていることを知らせるために、自ら胸を裂きその血で染め上げたシャツを意識不明のまま掲げ続け、百二十三名の命を救った過去があります。
天挑五輪大武會では第一の助っ人として決勝トーナメントから参戦しました。七牙冥界闘・第三の牙アルカトラズ刑務所で、ホーネット大佐との死闘の後、罠から男塾塾生を救うため、最後の斬岩剣を振るい戦線離脱します。桃にその刀を託しました。
江戸川(えどがわ)

男塾二号生筆頭代理です。赤石が無期停学となり留守にしていた間、その指名で代理を務めていました。一号生のイビリ役として登場し、普段は過剰な作り笑いを浮かべているが、キレると必殺顔面返しで形相が変わります。赤石の復学後、一号生から舐められた態度を取られる原因となっていたことが露呈し、粛清されます。
20年以上たっても留年し続け卒業できずに未だに男塾に在席する男塾総筆頭です。巨体に似合わぬ笑顔がチャームポイントだが、実は顔の筋肉を使って笑っているように見せているだけであり、戦うときは大魔神のように怒りの表情に切り替えて戦う「顔面返し」の奥義を持つが、実力は怪しいです。
実は双子の兄弟の内臆病な弟の方だったが、喧嘩では負け知らずの勇敢な兄共々トラックにはねられ瀕死の重傷を負った際医師団の決断と兄の意志により彼の脳と無事だった筋肉や内臓を元に再生されました。
そのため、臆病ながらも兄の魂と力を発現した「顔面返し」の使い手となりました。だが、富士森との戦いの果てに兄離れをして1人立ちを決意し、結果富士森に勝ち兄の魂とも別れました。その様を見た塾長は江戸川の成長を感じ取り、卒業を認めました。
大豪院 邪鬼(だいごういん じゃき)

男塾三号生筆頭にして男塾総代です。十余年に渡って男塾を支配し、男塾の帝王と呼ばれています。その余りにも大きい影響力のため、教官たちは三号生に手は出せません。平時は三号生を従え鎮守直廊奥にそびえ立つ天動宮に座を構えています。大豪院流、氣功闘法の使い手です。初登場時には10メートルを越す巨躯として描かれたが、後に闘気による威圧感で大きく感じていただけだと説明されました。
大威震八連制覇を三連覇しており、その指名権をもって力を誇示し己の座を守るために利用していました。かつて無敵無敗を誇りながら、江田島に決闘状を叩きつけるが手も足も出ず完敗し、江田島の偉大さを痛感した過去があります。
天挑五輪のスパルタカス戦で男塾に代々伝わる総代継承者の証を桃に託し出陣します。心臓を貫かれながらなお闘い続けるという荒業を見せ、決着後自らの真空殲風衝により自決しました。
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