私の剣道の着装にたいするこだわりは歳を重ねるにつれて変ってきています。これからそのことについて述べていきたいと思います。
小学校時代
最初に剣道クラブに入ったころは、六三四刺しの胴着と、紺色の綿の袴と、小手の甲の部分が白色の防具セットが買い与えられました。しかし私は、レギュラーに入っている人達が、真っ白い胴着や
黒一色の防具やカーボン竹刀を使っていて、それを身に付けたいと思っていました。小学校時代に黒一色の小手と、面、白一色の胴着に買い替えて、カーボン竹刀も買ってもらいました。
小学校時代は、6年生が茶色のレギュラー胴に、白の胴着と「真剣」と腰板に赤色で刺繍された白袴を着用していて、大会で活躍されていたので、とてもカッコよくて憧れました。今でもあのデザインは洗練されていると思います。今でも後輩に受け継がれています。
中学校時代
中学校時代は、面型や綿袴や防具セットの質が気になるようになりました。他にも真竹の竹刀や革鍔にも興味を持つようになりました。
面型は最初のころは少しタコ面のような形をしていて、自分で工夫して形を付けていました。中学校では胴と小手と垂れを新しい物に買い替えました。いずれも普通の中学生用のミシン刺しの物です。胴の雲形は黄色の標準的なものです。
綿袴も試合用として買ってもらいました。他校が腰板に四字熟語を刺繍していて、自分も憧れましたが、そのままにしていました。最後の試合の前に、自分のお小遣いを貯めて、防具屋に行って、真竹の竹刀を購入しました。しかしあまりしっくりこなくて本番では使いませんでした。革鍔にも憧れて、防具屋で売られている安くて薄いタイプの革鍔を購入しました。
チームメイトが、凝った飾りをつけた垂れを身に付けていたり、熊本の遠征とかで、手刺しの防具を着用している人がいてとてもあこがれました。胴は強い人がよく60本の黒胴とかを身に付けていて、カッコいいと思っていました。ミシン刺しでも、凝った飾りのものや、少し色落ちしていて渋くなっているものがカッコいいと思っていました。
高校時代以降
高校時代は手刺しの防具に憧れました。凝った飾りや、十字に縫い合わせた感じがカッコいいと思っていました。強豪校の人が使用していて、眺めさせてもらっていました。
大学時代に、剣道部に入部する前に、アルバイトでお小遣いを貯めて、神奈川八光堂製のA-1防具セットを購入しました。突きの部分はばってん型で、面型はとてもかっこよくおしゃれな形をしています。垂れも、シルエットが綺麗に着こなせるタイプです。胴は、自分が一番カッコいいと思っていた、胴台が茶色で、雲形は60本胴に似たタイプのものです。
その後歳を重ねて思うことは、本当に強い選手は安い防具を付けていても絵になるということです。全日本剣道選手権大会に出る選手は、あまり防具のカッコよさに拘っている人は少ないと感じます。それよりも、試合するときに、動作がスムーズにできるかどうかに関心が強いと感じます。
どの世代の選手でも着けている防具と強さが必ずしも一致しているわけではないと思います。強い人は安い防具も、しっかりカッコよく着こなしていると感じます。
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