剣道をオリンピックの種目にできない理由

剣道

剣道をオリンピックの競技にできない理由は、大きくは2つ考えられます。

1.剣道が今のオリンピックの商業主義と相容れないこと

剣道には、競技でお金儲けをしたり、権限を得たりする考え方はありません。剣道人は、大会で優勝しても特別ちやほやされたり、特別待遇されることもありません。他の選手と同じ扱いを受け続けます。マスメディアが大体的に宣伝したりすることも剣道界ではあまり歓迎されない部分です。

剣道は、日本人が精神を修養するための武道としての役割を担い続ける必要があります。日本の伝統思想の禅や気との関連が深い剣道は、煩悩を断ち切って、自分の心と向き合って克服するために行われています。そのため、現行のオリンピックのやり方と相容れない部分があります。

2.剣道の審判の判定でもめやすくなること

剣道の審判の判定は部位が捉えられているかについては、微妙なところも見られたりします。日本の剣道人の多くは、修練するにつれて、技があったり、当たらなかったりにはあまりこだわらなくなり、全体的に、相手に負けたのかや相手が機会を捕らえたのかで判断するようになり、判定の細かい部分は気にならなくなります。

また、剣道を通して執着心を減らす修行をしているとも言えますし、審判に敬意を払う意味も有ります。剣道では、ビデオ判定で細かくチェックしないほうが都合がいいところがあるのです。これまではほとんどの審判がきちんと役割を果たしているので、問題なく今のやり方が継続されています。

しかしオリンピックになると、より判定にもめやすくなると考えられます。相手の外国人はメダルが掛かっているので、より勝負に徹するようになります。当然技が部位を捕らえたかどうかにはとても敏感になりますし、微妙な判定にはクレームがつけられるようになります。そうするとビデオ判定を持ち込むことにつながり、剣道の今までの良い風習が壊れてしまいます。

他にも理由があると思いますが、自分が思いつくのは以上の2点が挙げられます。

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