幽遊白書 3

バトル漫画

掲載期間 1990年51号 – 1994年32号

発行媒体 週刊少年ジャンプ

作者 冨樫義博

ジャンル バトル漫画


暗黒武術大会編

ストーリー

暗黒武術大会は、優勝者には、自分が望むことは、何でも思いどうりにかなえてもらえるという報酬がありました。しかし負けたものには死が待っていました。闇の世界で、深く関わりすぎて邪魔になった人がゲストとして大会の選手に選ばれることになりました。

浦飯チームは、幽助、桑原、蔵馬、飛影、幻海のメンバーで臨みました。対戦相手は、六遊怪チーム、Dr.イチガキチーム、魔性使いチーム、裏御伽チーム、戸愚呂チームと対戦することになりました。六遊怪チームは純粋に戦闘が好きなタイプのキャラが中心のチームで、激闘の末に浦飯チームが勝ちました。Dr.イチガキチームは対戦相手はみんなDr.イチガキの作った装置を背中に付けられて、洗脳されて対戦相手を殺すように仕向けられていました。

幽助達はDr.イチガキを倒して、全員の洗脳を解きました。魔性使いチームとの対戦は、自軍は2人で戦わなくてはいけない状態に追い込まれました。裏御伽チームは、御伽話に出てくるキャラを扮して出場していました。選手達のほとんどは実際には闇アイテムを使っている全く別の妖怪達でした。

戸愚呂チームは、力がある人で構成されて、鴉、武威、戸愚呂弟、戸愚呂兄が立ちはだかりました。全員曲者ぞろいで、とくに戸愚呂兄は、自分の筋肉を操れる妖怪で、体格が良いので、とてつもないパワーで幽助に襲い掛かってきました。幽助のチームは戸愚呂チームを倒して優勝して大会の幕を閉じました。

登場キャラクター

六遊怪チーム

浦飯チームの1回戦の相手です。人間界の繁華街をブラブラしているところをスカウトされました。出場メンバー・補欠と出場順を適当にじゃんけんで決めました。

鈴駒(りんく)

六遊怪チーム先鋒です。小柄で素早い動きが自慢です。肉弾戦そのものはさほど強くないが、妖気を通わせることで石盤を削るほどの威力を発揮する魔妖妖(デビルヨーヨー)を自由自在に操ることができます。

1回戦前日、浦飯チームの部屋に挨拶に現れた際には物音一つ立てずに部屋に入り、彼らを驚かせました。試合では桑原と対決します。魔妖妖で翻弄するが、曲がる霊剣で相打ちとなり二人同時に場外に落ちるが、魔妖妖で桑原を場外に拘束したことでカウント勝ちを決めます。

決勝戦では戸愚呂のエネルギー吸収で弱りながらも酎の指示で辛うじて保ち、怒りと悲しみの力に目覚めた幽助の霊気にも助けられました。

魔界統一トーナメント編に再登場します。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長しました。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場します。1回戦で女妖怪・流石に敗れました。

是流(ぜる)

六遊怪チーム中堅(リーダー)で、炎の妖気を操る火炎能力者です。一見クールな金髪の白人男性の様な姿だが、1回戦前日に鈴駒の連れ戻しも兼ねて浦飯チームの部屋に侵入したり、幽助を起こそうと炎の妖気を放ったり、飛影を挑発したりと性格はやや自信家かつ好戦的です。

飛影と対戦し、全身からの炎で辺り一面を火の海に変え、その強力な炎と鋭い手刀であっさり倒したかに見えましたが、そこから立ち上がった飛影の奥の手・炎殺黒龍波の前になすすべもなく敗北します。観客席側の壁に叩きつけられたまま燃やし尽くされ、影だけが残りました。

瞬殺された印象が強いが、実際には未完成で重傷を負う炎殺黒龍波を使わざるを得ないほどの強敵であったために飛影から「殺すには惜しい」、蔵馬からは「是流の実力は本物だった」と高く評されました。

酎(ちゅう)

六遊怪チーム一の実力者ですが、じゃんけんで負けたために補欠です。幽助に負けず劣らずのバトルマニアで、豪快でさっぱりとした裏表の無い性格です。酔拳の使い手であり、自らの妖気を拳大の大きさの妖気球=錬妖球(れんようきゅう)に練り上げる錬金妖術師です。

体術は蔵馬に「我流のようだが無駄がない」「見た目とは裏腹に洗練された美技」と評されるほどハイレベルです。強い魔界の酒を飲み、嘔吐することで一気に妖力が増します。

是流が倒されたことで戦意喪失して逃げ出した威魔陣と牙王を粛清して姿を現し、酎の異様な妖気に気付き眠りから目覚めた幽助と対戦します。互いに霊気・妖気を使い果たした後、ナイフエッジデスマッチを展開します。

激しい殴り合いの末、幽助の勝ちで終わります。試合終了後、幽助と友情が芽生え、霊光玉の継承を終えて眠っている幽助の前に鈴駒たちとともに現れました。

その後、魔界統一トーナメント編に再登場します。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長しました。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場します。1回戦に雷禅の仲間だった棗と対戦しましたが、あまりの実力差に降参しました。

魔性使いチーム

浦飯チームの3回戦の相手です。全員が魔界の忍者で構成されています。闇の世界の影を生き、命を懸けた戦いの前に自分の一番弟子に己の奥義を託し、部隊を維持する暗躍組織です。

「表(光)の世界を支配する」という一種の反乱を起こし、参加したとされます。優勝時の願いは、首くくり島の独占であり、そこを拠点に、表の世界を支配することにしていました。他チームと違って仲間歴が長く、服装も似ています。登場時に纏っていた装束の模様はそれぞれ異なります。

陣(じん)

魔性使いチーム副将です。風を操る能力を持つ風使いで、東北訛りの言葉を話す。飛影曰く、百戦錬磨の強者です。どこか飄々としており、他人からの指図や卑怯なことを嫌う純粋かつマイペースな性格です。

必殺技に腕を高速回転させて竜巻を作り出す「修羅旋風拳(しゅらせんぷうけん)」と、周囲に強風を発生させて身を守る「爆風障壁(ばくふうしょうへき)」などがあるほか、風を駆使することで自由に空を飛ぶことも可能となっています。

幽助との試合では風の力を使った技の数々で霊丸を封じ、互角の戦いを繰り広げます。奥の手である両手による修羅旋風拳を繰り出しますが、霊力を全開にした幽助に修羅旋風拳を2つとも防がれ、カウンターによる霊光弾の直撃を受けて、観客席に弾き飛ばされ、力尽きて敗退しました。

以後、幽助と友情が芽生えます。なお、試合は幽助が勝利したものの豚尻と吏将の陰謀により、「審判の小兎のカウントが遅れていた」という理由で引き分けとされました。

その後、魔界統一トーナメント編に再登場します。蔵馬の誘いを受けて幻海師範の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長しました。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場しますがどこまで勝ち進んだのかは描かれませんでした。

裏御伽チーム

浦飯チームの準決勝相手です。御伽話の悪役や不幸な主人公の邪念で生まれた集団と称しているが、その実態は、大将の怨爺(鈴木)と副将の死々若丸は妖怪で、その他の面子は幻魔獣などの寄せ集めです。

鈴木を除く全員が闇アイテムを武器としています。浦飯チームとの試合では死々若丸の提案で「両チームの選手の名前が書かれたサイコロを振り、出た目に書かれている名前の選手同士を対戦させ、自由の目が出た場合は選手を自由に選べる」というルールの元に行われました。チームオーナーは不明です。

死々若丸(ししわかまる)

死々若丸

裏御伽チーム副将(リーダー格)で、実力、妖力とも裏御伽チーム最強です。二つ名は「死々若(ししわか)」と「若様」。プライドが高く暴力は悪のみ許された行為と考え、それゆえに正義を嫌います。くるんだ相手をどこかへ飛ばす布「死出の羽衣」、妖刀「魔哭鳴斬剣」(鈴木作の闇アイテム。元は「試しの剣」)を使います。

美形で女の子(妖怪)のファンが多いです。逆上すると鬼のような形相となります。必殺技は、周囲にも被害が及ぶ技「爆吐髑触葬(ばくとどくしょくそう)」。観客席にまで被害が及ぶ危険な技で、爆発の後に無数の怨霊が飛び交い、下級の妖怪ならば食らえばひとたまりもない。「怨呼障縛壁(おんこしょうばくへき)」は怨霊で構成された壁で、相手の動きを抑制する。暗黒武術会において、桑原戦では死出の羽衣で勝利します。

続く幻海戦では霊光鏡反衝で爆吐髑触葬の妖気を跳ね返されて敗北します。

その後、魔界統一トーナメント編に再登場します。蔵馬の誘いを受けて幻海の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長しました。小型で角の生えた小鬼のような姿も取ります。

同時に招聘された他メンバー達(酎、鈴駒、陣、凍矢、鈴木)が幽助らに対して好意的な意見を述べたり幽助の味方をしている中、暗黒武術会での顔合わせの時に幽助から馬鹿にされた事を根に持って悪態をつくなど、協調性がありません。魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場します。どこまで勝ち進んだのかは描かれませんでした。

美しい魔闘家鈴木(うつくしいまとうか すずき)

美しい魔闘家鈴木

裏御伽チーム大将にして参謀格です。最初は「怨爺」という老人姿で活動していたが、幻海に変装を見破られた後はピエロのようなメイクを施した姿に変身しました。

千の顔と千の技を持つ男「美しい魔闘家鈴木」と名乗りました。闇アイテムの制作者でもあり、その腕前は幻海からも天才的と評されました。怨爺の状態では極道山、桑原と対戦。極道山戦では蹴り一撃だけで勝利し、桑原戦では死出の羽衣をブラックホール状で再現し、桑原を闘技場から消して勝利しました。

原に闇アイテムの試作品を渡します。その際に、「強い妖戦士田中」と名乗っていた頃、戸愚呂弟と戦うも30%の彼を見ただけで醜態を晒し、戸愚呂に相手にすらされなかったことや打倒戸愚呂のためにも武術会に出場したことを明かし、戸愚呂を倒すのは自分ではないことも悟りました。

その後、魔界統一トーナメント編に再登場します。蔵馬の誘いを受けて幻海の下で修行を積み、黄泉国家に身を寄せた時点で妖力値10万以上のS級妖怪にまで成長しました。

つまり、結果的にかつて歯が立たなかった戸愚呂弟より強くなることが出来ました。修行を通じてすっかり真面目な性格となり、何かと悪態をつく死々若丸の保護者的存在となっています。

魔界統一トーナメントでは予選を勝ち残り本選に出場します。どこまで勝ち進んだのかは描かれませんでした。樹里に好意を寄せられています。

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