立禅は太気拳の武道的な体つくりをするための重要なトレーニングですが、その効果は幅広く、日常生活でも役に立つ部分が多いものです。その重要な役割を説明したいと思います。
体が器用になる
立禅を続けていると、身体感覚が良くなります。今までどんくさくて、人や壁にぶつかったり足元が引っかかってころんだり、自分のところに物が飛んできて、よけきれなくて当たったりすることがあったのが減ります。体を使った作業や農作業も手際よく正確にこなせるようになります。
現代人が陥りやすいことに、頭で物事を考えてしまうということがあります。実際はできないことなのに、論理的に計算して可能だと判断してできると思い込んでしまうことがあります。
ところが実際に実践しようとするとなかなか巧く行きません。なぜかというと身体感覚がしっかり身についていないのでなかなか思い通りに体が動かせなくて頭で考えることと実際に行動できることのギャップが出てきてしまうからです。
しかし立禅を続けていると身体感覚が改善するので、頭で考えることと実際の行動とのギャップを減らすことが可能になります。自分の能力を過大評価したり、思い込みをすることが減って自分の行動に自信が持てるようになります。
バランスのとれた体つきになる
立禅を継続させていくと、長時間作業しても疲れにくい自然体のバランスのとれた体つきになっていきます。中心がしっかりしていく感覚があり、四股の働きがスムーズになります。
自分の体の重みを扱うセンスが鍛えられるので、動き方の効率が良くなり、テキパキと行動できるようになります。
丹田を中心とした身体感覚が身につくので、今まで頭で物事を考えがちだったのが、体の感覚で物事を考えられるようになります。気が下半身に落ち着くので冷静に判断できるようになります。
考え方も極端な偏ったことを考えなくなり、バランスがとれた常識的な思考ができるようになります。
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