稽古以外の日常生活の取り組み

剣道

スランプを経験して体の感覚を意識するようになる

私は小学校の頃から良い指導者の元で指導を受けて、試合でも活躍することができていましたが高校時代以降は、稽古しても、一定レベル以上の相手になかなか歯が立たないという状態になりました。

その原因の大部分は足の使い方にあるのではないかということをだんだん思うようになりました。高校時代の先生から、踏み込みがおかしいと指摘されて、大学でも剣道の踏み込みになっていないと指摘されました。私が学生時代に苦手に感じていたのは、剣先がぶれなくて、安定感があり踏み込みがしっかりしている人です。

私はそれと同時に自分が体が不器用であるということを認識するようになりました。学生時代から自分は道端で躓いて転びそうな雰囲気をしていて、どんくさそうな印象を周囲の人に与えていて先生からもからかわれていました。車の運転免許を取るときもすんなりと合格できず苦労しました。

社会人になってからも、仕事が良くできる人との、動き方の質の違いを感じるようになりました。私は乳製品の検査をしていたので、手先がぶれたりしたら、検査の精密さに影響がでてしまうのでとても手先や体の器用さが求められていました。

その時も良い評価を受けている人との体の感覚の細やかさの違いを感じるようになりました。そういうことがあったので、私は剣道の稽古以外でも、身体感覚を磨いて、体を鍛えなおしたほうが良いと考えました。

会社を辞めてから、農業のアルバイトをして、体をよく動かしました。根菜類の栽培の仕事では膝をかがめたり、普段とは違う動作が要求されて、大変ではあったけど、他の人との動きの質を見比べて、効率の良い動き方や、自分に足りていない感覚を知ることができました。

その後アルバイトを辞めて札幌に移住して、太気拳の先生に立禅や這を教えてもらって、稽古を積み重ねました。立禅も這も、繊細な身体感覚を身に付けるのにとても効果がある稽古法です。

これらを毎日こなして、体の感覚が少しづつ変わっていきました。全体的に体が軽く感じるようになり、動作も、繊細で几帳面になり、物音を立てることも減りました。すっきりまっすぐ立って、器用に体を動かして、座るときも、正座で、足が痛くなることもなくなりました。

最近剣道を再開するようになってから、足の運びが良くなっていることを実感できました。今までは、踏み込みが強い安定感がある選手にひけめを感じることが多かったのですが、今は、自信をもって、相手と向き合えるようになってきています。

稽古以外では、姿勢が曲がらないように気を配っています。椅子はあまり利用しないで、胡坐か正座の状態でパソコンに向き合うようにしています。移動するときは、自転車を主に愛用しています。歩くときは常歩で歩くようにしています。私は日常生活の動作や姿勢も剣道のパフォーマンスに影響すると考えています。

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