立禅で効果を出すためのポイント その2

気功

立禅はイメージが大事

立禅は見た目が筋トレとよく似ていて、体を鍛えるために行うことも共通していますが、その趣旨は筋トレとは全く異なるものです。筋トレは西洋的なトレーニングなのに対して、立禅は東洋的なトレーニングで性質が正反対なところがあります。

筋トレは主に表層筋や特定のパーツを重点的に鍛えることが目的ですが立禅は、体全体のまとまりや各部位の連携をよくするために行われています。立禅を行うと、数字には表れない内的な感覚が鍛えられます。体を扱うのが上手になります。

このように筋トレと立禅は性質が全く異なるので、トレーニングするときも、違いをよく意識する必要があります。

例えば筋トレはできるだけ筋肉に負荷をかけて、疲労させてくたくたにするのが良いと考えますが立禅を同じような感じでやろうとしても十分な効果は見込めません。

立禅は特定の部位にかかる負荷はそこまで強くありません。筋トレに慣れている人は何か刺激が物足りない感じを抱くかもしれません。実際の重量に加えて立禅は自分で重みをイメージするということがとても重要です。

例えば立禅で腕を前方に持ち上げて、輪を作っているときも、腕全体に上から重力が働いていることを意識するようにします。重力と同時に、同じ姿勢をキープするために働かせている下からの抵抗力も意識するようにします。

立禅をやっている間は体全体が安定した姿勢を保つことをイメージするようにします。自分の体がまっすぐ立っている大木であるようなイメージをします。自分に向かっていろいろな方向からぶつかったり、押してくる相手を想定して、自分がそれに抵抗しながら同じ姿勢を維持していることを想像するようにします。

前方から押されても、両腕で押しかえすようにして、左右から押されても、丸く曲げている両腕ではねのけるように想像します。頭上に石板がのっかかっても、体全体の力で支えて維持するようにイメージします。後方から押されても後ろ半身の力で支えて動じないように想像します。

他にもイメージで補いながらトレーニングを行います。丸太などの重いものを両腕で抱えているのをイメージしたり、体で支えたりするのを自分の頭で想像してみます。手を前方に動かすときも指先と反対方向に抵抗力が働いていることをイメージするようにします。ねばねばした粘土状のものに手を突っ込んでいるように想像します。

こういうトレーニングを繰り返していると、今まで重たく感じていたのが軽く感じるようになったり重たいものを上手に扱えるようになります。武道の競技でも、相手や自分の体の重みを上手に活用することができるようになります。

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